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事務所通信
 企業価値とは −MBOの価格決定プロセスから見えるもの−-2007年08月20日
 拝啓 社長殿
経営者のための財務情報                この資料は全部お読みいただいて125秒です。

今回のテーマ:企業価値とは −MBOの価格決定プロセスから見えるもの−

企業価値とは
 「企業価値報告書」(経産省企業価値研究会)によれば「企業価値とは、企業が生み出す将来収益の現在価値であり、株主に帰属する株主価値とステークホルダーなどに帰属する価値に分配される。」

裁判所はどう判断するか
 レックス・ホールディングは、昨年8月末に業績の大幅な下方修正の発表後、創業者と投資ファンドによるMBOを実施。MBO価格に不満が募る個人株主は、東京地裁に公正な価格決定を申し立てています。大阪でも、サンスターの株主が地裁に申立てをしています。

公正な価格とは?
 「投資家の取引に対する制限が少ない市場で決まる価格を市場価格と呼んで、ファイナンスの世界では、唯一信頼できる価格とされています」(加藤英明神戸大学大学院教授)。さらに、市場価格は企業の先行きに対する予想で決まってくるが、投資家心理と市場の不完全性が適正な価格形成の阻害要因になる、としています。将来のことは、測定できるものでもないはず。企業価値が向上するかどうかは、最終的に株主の判断に委ねるべきであり、インフォームド・ジャッジメントが重要(企業価値研究会)といえます。

MBOや上場子会社の非上場化などの場合の問題点 −利益相反と情報の非対象性
 「企業の経営陣は本来、企業価値の向上を通じて株価を高めるべき立場にあるが、MBOの際にはできるだけ安価な株式取得を目指す買収者になるという『利益相反』の問題がある」(2007.7.18日経新聞)。上場子会社の親会社による非上場化の場合も同様です。レックス・ホールディングの場合でいえば、経営陣とMBOに協力した投資ファンドは、会社の業績悪化が想定以上に進んでいるという内部事情を知るインサイダーであり、少数株主はそうした情報に触れることができないアウトサイダーという点にも問題があります(2007.6.27日経金融新聞)。

判断基準の蓄積 −ステークホルダーの問題も・・
 米国では、ユノカル基準やレブロン基準といわれる基準があり、1980年代後半以降、ユノカル基準などを参酌しつつ、買収防衛策の適法性をはじめ、買収価格の水準や買収の性質、タイミングの違法性の問題、ステークホルダーへの影響などに対する判断基準が蓄積され、株主利益を無視した過度な企業防衛策を抑制しています。EUにも一部制度があります。日本では、株主・経営陣以外の従業員・取引先などステークホルダーの権利保護の整備が進んでいませんが、企業価値を考える場合の課題です。

処方箋は・・
 MBOの価格が適正かどうかを担保するため複数のファンドに提案させるなど、価格決定プロセスに市場原理を導入することが、他の株主の納得を得るのに有効でしょう(2007.6.27日経金融新聞)。


お見逃しなく!

指針案の役割
 レックスの件を機に、証券取引法施行令の改正や東証の開示要請など、規制が強化されました。今回発表された経産省の指針案では、MBOの際のTOB実施期間が30日に延長され、株主説明の充実、第三者委員会の活用等が盛り込まれ、少数株主の権利保護が改善される予定です(2007.7.18日経新聞)。ようやく少数株主への保護ルールができることになります。裁判では、米欧の例に見るとおり、指針の存在は重要な拠りどころとなります。7月末にも正式決定されるという指針に沿ったプロセスを踏むことが今後重要になるでしょう。



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