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事務所通信
 2005年12月8日(木)ジェイコム株新規公開-2006年01月10日
 拝啓 社長殿
経営者のための財務情報                この資料は全部お読みいただいて1分40秒です。

今回のテーマ:2005年12月8日(木)ジェイコム株新規公開

そのときなにが起こったか
9:27AM ジェイコム株売り注文 →@610,000×1株を@1×610,000株と入力ミス
9:29AM 入力ミス発見 →みずほ証券取り消し注文執行(2回)→作動せず
9:30AM 東証端末で取り消し注文執行(3名で数回)→作動せず
→9:35AM みずほ端末で480,000株の買い向い開始→465,770株みずほ証券の買い成立

61万円の売注文が740億円にも−潜在的な損害可能性の範囲額
 610,000円の株を1円で610,000株売却すると;
1株609,999円×610,000株=総額3,720億円
の損害が発生します。実際には、初値672,000円から上下10%づつの価格ストップ高安制限があるため、その上下各10%計740億円程度が1日の潜在的損害総額となります。上場株には、さらに1株単価の高いものがありますから、損害の潜在的可能性は“天文学的”金額です。
 現実の被害額は約400億円と言われます。当初公表された損失270億円は、買い戻しできなかった14万株余りに、ストップ安572,000円とストップ高772,000円の差額200,000円をかけた数字とほぼ一致します。実際には、決済日に株式が不足したため、現金決済となり、損失が膨らみました。

過去にもあった・・
・2001年、UBSウォーバーグ証券(当時)が電通株で@61万円×16株を@16円×61万株と誤発注
・ドイツ証券がいすず株で9万株売りを9千万株売りと誤処理
(2005.12.9日経新聞)

打つ手はなかったか?
 このパニックの局面で買い向いは、英断だったと思います。後付け談としては、みずほ証券が買いを入れずに売りを追加で入れて、取引をほとんど成 立させない方法もあったか、とも・・。

利益返上の問題点
 誤発注にからんで利益を上げた証券会社の自主的利益返上が注目されます。
1. 株主への問題:違法性のない利益をわざわざ返上するには、合理的理由が必要です。当然に株主訴訟が予想され、証券版預金保険機構である日本投資者保護基金への拠出が有力案となりました。最大の利益を上げたUBSグループの利益返上がこれで株主への説明になるのか、疑問も残ります。
2. 税務問題は重要:まさか有税で返上はできません。任意の利益返上は、損金にならない寄附金に該当します。日本投資者保護基金であれば、税法上の手当ては必要ですが、一定の用途を条件に損金算入の道があります。


お見逃しなく!

防止策は・・
 右というのが左だったりする、よくあるこの種の取り違えは、日常茶飯の現象です。現場はさながら戦場で、机上の空論が通用する世界ではありません。ミス発生を防止するシンプルで揺るぎのない仕組みが必要です。
 複数で同時入力、異常点の設定、スーパバイザーを置く、アクシデントの模擬訓練、などは制度上不可欠です。安全を見て異常点を低いハードルにすると、絶えず異常シグナルが出て、狼少年現象が発生します。経常的異常点と臨界的異常点の二段にするなど、シンプルでクレバーな異常点設定に知恵を絞ることは、リスク防止の重要ポイントです。リスク管理の要諦と言えます。





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